全裸で俺を出迎えた生徒の母親[前編]
〔体験談投稿者:Small Stone River 様〕
学生時代、俺はアルバイトで家庭教師を何回かやったことがある。
特に自分からやりたいと思っていたわけではない。
大学に入学して一人暮らしを始めたとき、アパートの大家さんに「孫の中学3年生の勉強を見て欲しい」と言われ、軽い気持ちで引き受けたのだが、どういう訳か成績があがって(笑)進路指導の教師も「一体どうした?」と首を傾げたそうだが結局、地元でいちばん偏差値の高い男子校に合格してしまった。
まあそれはめでたいし、俺の教え方より本人の努力と運だろう、と思っていた。
するとその親が「いい家庭教師の先生に見てもらえて合格できた」と(悪気なく)吹聴した。
それを聞きつけた別の家から「ウチの子も教えてくれないか」と頼まれ、それでなんとなく、一人が終わるとまた次、という感じだっただけだ。
成績は皆、上がったし感謝もされたし、それはそれでいいのだが、自分にはモチベーションみたいなものはほとんどない。
それくらいの力の抜き具合がかえってよかったのかもしれない。
その家は最初から数えたら4人目、中学2年の女の子だった。
地元の自治体職員で当時は図書館に勤めていた母親と二人暮らしで、配偶者やパートナーの影はなかった。
俺は生徒や家族のプライベートやプライバシーは自分からは絶対に訊かないので、向こうから話すこと以外は知らない。
4月から勉強をいっしょに始めて半年あまりのある日、母親が「先生、あさっての勉強の日ね、あたしの卒業した高校の吹奏楽部の定期演奏会があるの。駅の向こうの側のさ、市民ホール」と言った。
「ああ、わかりました。じゃあ、一回お休み・・・」
「違うよ、少し早く始められないかな。勉強の後、先生も一緒に聴きに行かない?」
「そうですか、それなら早く来ます」
そんなやりとりで、翌々日に俺はいつもの開始時間より早く、母娘の住んでいるマンションに着いた。
少し古めの造りでオートロックなどない。
誰でも階段かエレベーター、そして外廊下で、各戸の前まで行ける構造だった。
母娘の住む部屋の前にはいわゆる玄関マット、靴底の泥を落とすやつが置いてある。
同じドアが並んでいて表札を出さない家も多く、外来者である俺にとってはすぐ判る目印で、実は便利だった。
(以前教えていた生徒の住む団地で俺は階を間違えてしまい、「Yさんのお宅はひとつ上ですよ」と笑われたことがある)
インターホンを押そうとドアの前で足を止めると、マットがドアからずいぶん離れて斜めになっていた。
俺は位置を直しておこうと思い、左足のつま先でマットをずらした。
足でやるなんて行儀が悪いかなと一瞬思った。
後から思えば面倒がらず手でやればよかったのだが(笑)
ドアに近づけようと足で押したマットは想像していた以上に横に滑り、俺はバランスを崩した。
慌ててドアノブに掴まろうとしたのだが、右手がインターホンの箱に勢いよく当たってしまった。
その外側に掴まる形でどうにか転ばずに済んだのだが、箱のカバーがパキッと音を立てて本体から外れてしまい、俺は慌てた。
カバーと本体を見比べると、どうやら壊れてはいないようだ。
フタの内側についているプラスチックの爪の位置と受け穴の場所をよく観察した。
本来、縦と横で合計6ヶ所ある爪のうち、2つが折れて無くなっているようだ。
フタごと落ちたりはしないが、外れやすかったのだろう。
俺はフタを元に戻した。
ところが、押さえようとしたタイミングでボタンが押されて接触したらしく、“ピンポン!ピンポン!”と二回鳴ってしまった。
見るとボタンが少し斜めになって、半押しの状態で沈んでいる。
(これを戻せば元に戻る・・・)
俺はそう思ってボタンを摘んで引くと、“パチリ”と音がして元通りになったのだが、なぜかそのときもう一回“ピンポン!”と鳴ってしまった。
まるで、「早く出てこい」と催促しているようで俺は笑ってしまった。
いつもなら母親が「はーい!」とスピーカー越しに返事をして、俺が「こんにちは、Sです」と言うとドアチェーンを外す音がしてドアも開く、という順番だった。
とりたてて普通のことだ。
ところが、いつもと違って母親の返事がない。
というか、それをすっ飛ばしていきなりガチャガチャとドアチェーンを外す音がする。
無意識でも俺は、(何か違う)と感じていたのだろう。
いつもより少しだけドアから距離を空けて、開くのを待った。
母親はだいたい、30センチくらい開けて顔を覗かせ、「先生、こんにちは」と言ってからドアを開ける。
ところが、いきなりドアが全開になった。
いつもと同じ位置に立っていたら、勢いよく開いたドアと正面衝突していただろう。
普段と違う速さで開いたドアは、俺の鼻先4、5センチをかすめた。
ヒュン!と、勢いで巻いた風が俺のオデコと頬を撫でた。
玄関には母親がいた。
いるのは当たり前である。
家にいるのはまだ母親だけのはずで、それも当たり前だ。
しかし、当たり前じゃないのはその様子だった。
母親は全裸だったのだ。
オッパイも(乳首も)見える。
ヘソも見える。
量も面積も多めの陰毛もくっきり見える。
太腿も膝小僧も見える。
裸だったら当たり前に見えるものは、すべて見えている。
『一糸まとわぬ』という古い言い方があるけど、一糸ではないがバスタオルはあった。
バスタオルはあるが、身体に巻いたりはしていない。
両手で髪を包むようにタオルで拭きながら、ごく当たり前に目の前にいる。
帽子だけ被っている人間を「服を着ている」とは言わない。
バスタオルも同じである。
「・・・」
今でも思い出せるが、想像もできないことに出くわすと人間はもう『驚く』ことができない。
声も出ない。
オバケ屋敷を考えればわかる。
糸で吊ったマネキンの生首が落ちてこようが、井戸からカッパの着ぐるみが出てこようが、卒塔婆を背負った一つ目小僧が追いかけてこようが、“何か『怖い』ことが起こる”とは思っている。
予想の余地があるから『驚く』のだ。
もしオバケ屋敷の真っ暗の入り口を抜けたらそこは自分の中学校で、口うるさい生活指導の教師がジャージ姿で仁王立ちしていて「廊下を走るな!」とか「お前ら何度言ったらわかるか!」と怒鳴ったら、それは驚くべきことだが、もはや驚けない。
呆然と立ちすくむだろう。
まったく想定できないことは、処理できない。
俺は目の前の光景を見ているだけで、突っ立っていた。
母親は髪を拭いていたバスタオルを首のうしろから前にまわし、右手を腰に当て、左手で玄関ドア枠の幅木に寄りかかる形で俺の顔を見た。
「あっ先生、早いね。あれっ?あっそうだ、忘れてた!ゴメン!」
ケラケラ笑うと向きを変えてドアから続く廊下をスタスタと歩き、洗面所に入って首だけこちらに向けて振り向いた。
「マリコが帰ってきたかと思ったよ。早くしてもらうの、あたしが頼んだのに忘れてたよ、ごめん!」
俺はこの事態にどう振る舞えばいいか、まだわからないでいた。
俺がとてつもない思い違いをしていて、たとえば曜日や時間が違うとか・・・と思ったがそれはない。
それにもし俺が間違っていたとしても、普通は全裸でドアは開けない。
それでもどうにか、「あの・・・少し時間経ってからまた来ます・・・。5分か10分・・・」と、辛うじて言った。
「えー?なんでよ。いいんだよ、大丈夫だよもう服着たから。アッハッハ、テーブルで待ってて」
俺はまだ混乱していたが、入れと言われ、入らないわけにもいかず、靴を脱ぎ、廊下に一歩入った。
(このまま居間に行っていいのか?)
躊躇していると母親が出てきた。
グレーのチノパンに白のポロシャツをちゃんと着ている。
初対面の時、“スタイルのいい母親だな”と思ったことはあったが、裸は想定外だ。
全裸を見た後に服を着ている姿を見て、“やっぱりスタイルがいい”と思う俺は何を考えていたのだろうか(笑)
「ちょっと先生、そんなにゲンナリしないでよ。あたしが時間、間違えたんだよ、マリコが帰ってきたかと思って。間違えた理由は後で話すよ。髪乾かすから、お湯沸かしといてくれない?」
「はあ・・・」
どうやら、普通の様子でいるから俺も普通でいるしかない。
やかんを火にかけ、ダイニングの椅子に座って、俺は“何がどう間違ってこうなったのか”を時系列で考えた。
そもそも、この母親はピンポンが鳴ったら必ずインターホンで「はーい」と答えてからドアを開けに行くが、ドアスコープも覗くし、それでも一度はドアチェーンをかけたままで半開きで確かめてから、「いまチェーン外すね」と言って一旦閉めて、それから開けている。
そういう場面を何度か見ている。
物事をきちんと定量化するのだ(笑)
いきなりドアを開けるようなことは本来ないはずだ。
髪をうしろでふたつに分けて水色のヘアゴムで留めた母親は娘によく似ている。
いや、娘が母親に似ている。
「ねえちょっと先生!」
ゲラゲラ笑っている。
「ちょっと、先生のそんな元気のない顔、一度も見たことないよ。まったく、そんなスゴイもの見せちゃった?」
「いやそんな・・・普通は驚きますよ、俺、何か悪いことしちゃったかと・・・何度もピンポン押したから慌てさせたのかなって・・・」
俺は玄関マットで足を滑らせ、何度もピンポンを押してしまった経緯を簡単に話した。
「だーかーら、訳があるんだって、後でゆっくり話すから。大丈夫だよ、あたしなんとも思ってないよ。ちょっと、そんな魂の抜け殻みたいな顔しないでよ、なんか、腹立つなw」
そう言いながらまたケラケラ笑い、椅子に座っている俺の後ろに回って俺の肩に手をすっと置いた。
俺の首筋に自分の頬をゴツンとぶつけると小声で言った。
「ビックリしたよね、ゴメンね。あたしは全然気にしてないよ。でもマリコには・・・一応、ナイショにしてね」
「いや、口が裂けても・・・誰にも言いません」
「そんな深刻になんないでよもう!マジメな人は困ったな!」
また笑ってそう言った。
俺は人畜無害だし常識人として振る舞うが、別に特別マジメでも品行方正でもない(笑)
それでも想像もしていなかったアクシデントとはいえ、美人で、女性としては背も高くスタイルも良い母親の全裸をいきなり見せられて、「眼福、眼福」などとニヤけるほどスレてもいない(はずだ)などとバカなことを思っているうちに、娘が帰ってきた。
そのとき俺は、“このアクシデントの原因”が、ほぼ判った。
それは後で書く。
俺が娘に何食わぬ顔で「今日は終わったら演奏会ですね、じゃあ勉強・・・始めますか」と言いかけると、娘が俺の手首をいきなり握り締めて怒鳴った。
「ちょっと先生!何かあったね?」
何かあった『の?』ではない。
何かあった『ね?』である。
俺は内心たじろいだが、必死に平静を装った。
女性は鋭い。
まだ中学生なのだが。
「先生、何?ねえ、何?」
鋭い眼光で、まっすぐ俺の目を見た。
「いや、何もないですよ、何も・・・」
「嘘!」
鼓膜をバイパスして直に脳に響くような大声である。
「何にもないわけないでしょ先生!先生がこんな魂の抜け殻みたいな顔してるの見たことないよ!何があったか言って!」
(やっぱり親子、同じ表現をするんだ・・・)
俺は妙な感心の仕方をした。
母親は必死に笑いをこらえていた風だったが、とうとう身をよじって笑いだした。
「いや、なんでもないです。普通ですよ。本当に・・・」
「先生!」
娘は正面に回りこんで俺の目を見つめた。
空いていたもう片方の手で俺のもう片方の手首も掴んだ。
(ダメだ、とても誤魔化せない・・・)
俺はそう思った。
さらに過酷な取り調べを覚悟していると、娘の目はみるみる涙で一杯になった。
目尻からポロポロ流れ落ちる。
今日はどれだけ、やたら出来事が凝縮しているのだろう。
まるで俺が娘に何か悪いことをしたかのようだ。
それでもどうしていいか思い浮かばず、ただ顔を見ていた。
「先生、ウチに最初に来た日に約束したでしょ。この家の中にいる時、あたしとママといっしょにいる時は家族だって。家族に隠すの?ねえ、なんでちゃんと話してくれないの?それにちょっとママ!」
泣きながらも母親を睨む。
「先生がこんな、オバケ屋敷から出てきたみたいな顔して、ママがなんでゲラゲラ笑ってんの?あ、わかったママ、なんか、やらかしたね?そうなんでしょ?!」
「何も・・・何もしてないよアタシは・・・ね、先生、あたし何もしてないよね?」
ひたすら笑っている。
たしかに“玄関で出迎えた”以外、何もしていないと言えばしていないが・・・。
「お母さん、俺、マリコさんに心苦しいというか・・・“何もない”って嘘を言うのもイヤだし・・・話していいですか・・・」
本心だった。
実際、これ以上詰め寄られたら5秒で陥落するだろう。
つくづく、俺はスパイになどなれない。
犯罪者も無理だ。
母親が俺と娘の方を向いた。
「仕方ないね、じゃあ、あたしが言うよ・・・あのね、マリコ、今日先生に早く来てくれるように頼んだのに、あたしすっかり忘れててさ、ピンポン鳴ったときシャワーから出てすぐで服着てなかったの。マリコだと思って裸のままバーン!ってドア開けちゃって、だから先生がビックリして・・・」
「嘘!絶対嘘!ウチは『合図』があるんだから、そんなことあるわけないじゃん!二人して嘘つくの?」
娘はもう泣いていないが、目には“自分が納得したこと以外一切妥協しない”強い意志の光が宿っている。
「本当のこと言って先生。怒らないから。何でも怒らないから本当のこと言うんだよ・・・ね?」
この迫り方は、もはや天性だろう。
正直に言うしかない。
そして『合図』が、この騒動の原因なのだ(笑)
娘が帰ってきたとき、当然だがインターホンが鳴った。
それは普通のことだが、その鳴らし方が俺が転びかけてインターホンを何度も鳴らしてしまったのと同じ。
つまり、『2回鳴らして少し間を置いて、もう1回鳴らす』という、“同じ回数と間隔”だったのだ。
俺はその音を聞いたとき・・・。
(これは親子で決めた『合言葉』みたいなもので、同じ鳴り方だったから確かめずにすぐ開けたのだな)と、察しがついた。
偶然と言えばすごい偶然だが、それを聞いて母親が『マリコが先に帰ってきた』と思い込んだとしても無理はない。
「先生、あたしうまく説明できそうもないから、先生話して」
母親はニヤニヤしている。
「今日俺がドアの前まで来てインターホン押そうとしたら・・・玄関マットがずれてたので足で押して直そうとしたんですよ・・・。そしたらマットごと足が滑ってよろけて・・・」
掴まろうとしたインターホンのカバーが外れ、それを元に戻すときピンポンが数度鳴ってしまい、それがたまたま『合図』と偶然に同じだった、という説明をした。
「ピンポンの箱が取れたんだね?もう、そうだったのか。まったく・・・それじゃあ仕方ないね・・・ちっきしょー!」
なぜ娘が悔しがるのか、判らなかったが俺は黙っていた。
「先生、ママの裸見たの?」
「いや、見るもなにも、ドアが開いて目の前にいたら・・・」
「だから、見たの?見てないの?」
「・・・見えました・・・すぐそばにいれば・・・あの・・・」
「ママ、全然普通だったでしょ。『キャー』とか絶対言わない。どこも隠さない。手に取るように判るよ」
「いや、その・・・すみません・・・」
自分に非はない(はず)なのに、どうして俺がペコペコしなければならないのか。
「先生は謝らなくていいよ!まったくもう、しょうがないな、たまたま合図と同じピンポンじゃ、あたしだってドア開けるよね・・・仕方ないか・・・」
娘は腕組みして天上を見た。
中学2年生でこの貫禄は、いったいどう身についたのだろう。
「ごめんね、先生。あたし怒ってないけど先生が隠し事するのかなって思って、悲しかったの」
「いや、だってその、お母さんだって知られたらイヤかと・・・」
「ママはね、なんともないよ。ホントになんともない。そういうのね、ちょっとダメなくらいなんとも思わないの。前科があるんだよ」
「なによ、前科って・・・」
母親がまた笑いだす。
「前に、回覧板届けに来てくれた下の階の子がね、ピンポンちゃんと押してから『回覧板です』って言ったのに、ママが『あー、タッちゃん、いいよ、カギ開いてるよ』って言われたら、『はい』って外からドア開けるじゃん、普通。ママ、玄関の三和土のとこでペディキュア塗っててさ・・・」
「別に・・・足の爪くらい塗ってても・・・」
「甘いよ先生。ママ、ミニスカートで体育座りで、パンツ丸見えじゃん、パンツ!」
「どうして玄関で足の爪塗るんですか・・・」
母親が笑って言った。
「ほらさ、男の子がプラモデル作るときに塗るペンキみたいな、イヤーな匂いするじゃん、だから玄関のドア開けて換気しながらって思って。そしたらバネ(※ドアクローザーのこと)で閉まっちゃったんだけど、面倒くさくてそのまま玄関で塗ってたの」
「はあ・・・そうだったんですか」
「『はあ』じゃないよ!それ以来その子回覧板持ってこなくなっちゃったんだよ!」
「いや、それは・・・そのせいかどうかは・・・」
「そのせいだよ!そのせい!」
「マリコねえ、その子のこと好きだったの。だからあたし、ものすごく恨まれて・・・」
「うるさい!黙って!ママも、たとえウチの中でもパンツくらい穿いて!」
「はいはい、パンツね、次からは穿くよ、わかったよ・・・」
裸だ、ミニスカートだ、パンツだと見せられ聞かされ、俺は頭がクラクラしてきた。
「先生、さっさと勉強済ませちゃおう。もう気にしなくていいから。終わったら演奏会、いっしょに行ってくれるんでしょ?」
「ああ、そう、そうでしたね、はい・・・」
娘はよく勉強できる。
テストの点も、成績もいい。
家庭教師などいなくても自学自習でいいのではと思うが、「自分の好きなように勉強したいから、その手伝いしてくれる人を頼んで」と母親は言われたそうだ。
(そういうことならそういう役目でもいい)
そう思い引き受けたのだが、母も娘もそのユニークさは今まで勉強を見てきた親子の中では断トツの金メダルだ。
「先生、勉強なんて、してもしなくてもいいよ、マリコのオシャベリ聞くだけの日があってもいいよ」
娘のいない時に母親は俺に言ったことがある。
かと言って放任でもない。
「ねえ先生、マリコがさ、自分のことは自分で決めて、自分の力で生きていけるようなこと教えてあげて。母親って同性だから、やっぱり女だけの考え方になっちゃうときもある。夏休みに2人で外国でも行ってきたら?」
「それは、10年くらい経った後でもいいですよ・・・今はまだ日本にいても、この家にいてもまだ学ぶ余地がありますねえ・・・」
不思議な母と娘だった。
<続く>

